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咳喘息(治療のこと)
2018年3月4日日曜日
「咳喘息の治療」
前回は咳喘息についてお話させていただきましたが、
今日は「咳喘息の治療」について
もう少し詳しくお知らせできましたらと思います。
咳喘息の治療をしていくうえで大切な目標は
「咳の無い生活を送る」ことと「喘息にならない」ことです。
先日お話させていただいたように咳喘息は咳だけがでるタイプの喘息ですが、
咳喘息患者さんの3割程は息苦しさや喘鳴(胸がぜーぜーする)を伴ういわゆる「喘息」に
なってしまうことがわかっています。
ただ、これまでの研究から、
喘息への移行を予防するために、吸入ステロイドでしっかりと治療することが大切とされています。
多くの方は吸入ステロイド薬などの治療で比較的速やかに症状は改善しますが、
たとえ症状が無くなっても少なくとも月単位での治療をおすすめしております。
咳喘息は喘息と同様、気管支が縮み、それが刺激となって咳が出る病気です。
気管支が縮む原因は、気管支の壁に起こっているアレルギーの炎症です。
治療によって気管支の炎症は良くなり、気管支が拡がって咳は出にくくなるのですが、
気管支の壁に起こっている炎症の「くすぶり」は簡単に無くなりません。
咳が出なくなったからと治療をすぐにやめてしまうと、また炎症が強くなり症状が出てきます。
炎症の「くすぶり」をしっかり抑えるためには咳がなくなってもしばらく治療が必要になります。
高血圧や糖尿病も薬で良くなったとしても、薬をやめるとまた悪くなるのと少し似ているかもしれません。
しっかりと治療していくことで、薬がなくとも咳が出ないようになる方もいらっしゃいます。
この記事がきっかけとなり、少しでも皆さまの元気な毎日のお手伝いができましたら嬉しいです。
いろいろな人、いろいろな想い
みんな、そらでつながっている。
どんなそらにも陽が差しますように・・